2009年11月4日水曜日

貧乏神と福の神

ドイツへ来て、はや1年が過ぎました。あっという間です。
ミュンヘンの生活も楽しいし、野菜もおいしいしで大体満足しているのですが、一つ二つ・・・不満が。

大型冷蔵庫と洗濯機が欲しい。わがままを言うと食器洗い機も欲しい。

私たちが住んでいるアパートは綺麗な割にはお手頃価格で街の中心地まで徒歩10分強というとても立地の良い所にあります。
が、しかし。このアパート、キッチン設備はとても便利なのだけど、とても狭く併設されている冷蔵庫も独身男性用(?)のサイズ。高さは1m以下。ご想像できるかしら?(オーブンの右横のとびらがそうです・・。)
シンクは腹が立つくらい小さい。
バスルームは典型的な欧米スタイルでトイレと浴場が一緒。(私はこれが大嫌い。)アパートには洗濯機を置く場所が設けられていないので洗濯機を買ったら自分達で壁に穴を開けてホースを水道管につなげなければいけないし、出て行く時に穴を塞いで壁を元に戻さないといけない。ということで、今はアパートの地下室にあるランドリールームまで行って洗濯しています。

でね、私、初めて主婦をする身でありまして、子供も11ヶ月と、まだまだ小さいのです。
ええ。主婦1年生でございます。料理の手間を省くにはやっぱり冷凍テクニックは欠かせないものですよね。でもね、冷凍庫がとーっても小ちゃい上に冷蔵室も満足にいろんな飲み物を収納できない。
なので作り置きなんて夢のまた夢なのです。子供が離乳食を始めたのでそろそろだしもちゃんとしたのを作りたいのだけど・・・、
何度も言います。作り置きなんて夢のまた夢。
洗濯も、子供を家に置き去りにして地下室まで階段を上り下り(我が家は建物の4階)しないと行けないので、どうしても週末にまとめてする事になる。

何をするにも手間がかかるのです。


旦那さんと家事の事でちょっと喧嘩になると、小さなキッチンシンクの前に立ち、心の中でこのアパートの嫌な所を一つずつ数え、ぶつぶつ文句を言うのが私のストレス解消法になっていました。
そんなとき、ふと思い出すのが日本昔ばなしの「貧乏神と福の神」なのです。このお話に出てくるお嫁さんのでき過ぎる事ったらない。しかも可愛い。これを見ると、自分もわがままを言っちゃいかんなーと思うのです。(影響されやすい?笑)
昔のお嫁さんはもっと苦労してたんだもんなー。なんてふと思う。
母親が私の歳の頃はもっと不便な生活していただろうし。
やろうと思えば何だってできる!・・と自分に言い聞かせながら、とりあえず文句言わずにテキパキできるようになろうと思うのでした。

昔ばなしに出てくるお嫁さんと自分を比べて頑張っちゃう私も単純かなと思ったりもする。笑

『貧乏神と福の神』 http://www.youtube.com/watch?v=XRhKULxyQ5o



2009年10月31日土曜日

『私は解る!』



語学学校に通うのはこれで4度目になります。1度目:英語・ロサンゼルス、2度目:ドイツ語・カッセル/ドイツ、3回目:ドイツ語・ミュンヘン、それから4年が経ち、再度:ドイツ・ミュンヘン。4度目のこの語学学校受講で確信した事があります。それは、どんな言語を学ぶにせよ、どこの学校に行くにせよ、教室には常に、常に、同じようなキャラを持ち合わせた生徒が存在するという事である。


① 解っていないのに自分の間違った答えを主張してしつこい人

② 片言すぎて理解不明な言葉でぺらぺらと話し、授業内容と全く関係ない話をつなげてくる人

③ 先生より先に質問に答える人を指名する人

④ 当てられた本人が考えてる最中に先に答えを言ってしまう人

虫が泣くような声の人

⑥ 見栄っ張りなオタク

⑦ 普通の人

⑧ 全く先生の話を聞いていない人


ざっとみてこんなものでしょうか。

私は⑦でありたい。(笑)


最近こんな事を思いながら毎日授業を楽しんでいます。

昨日、また1人で笑ってしまった事があるのでここに書き留めておきます。。

私のクラスは超〜基本レベル2といったところで、小学校でいうなら2年生です。

生徒の数は全部で18人と、まぁまぁな数。日本人は少人数を希望する人が多く、先生の質に対しても結構シビアなせいか、この学校で日本人を見かける事はありません。

さて、私のクラスはこういった構成になります:

イラク 4人 (①②④含む)

アフガニスタン 1人 (⑥含む)

コソボ 2人 (④⑧含む)

ベラルーシ 1人 (④含む)

トルコ 1人 (④含む)

オーストラリア 1人

イギリス 1人

バングラディッシュ 1人 (⑤含む)

スペイン 1人

ポルトガル 1人

ブラジル 1人

レットランド 1人

ナイジェリア 1人 (⑧含む)

日本 1人 (私)


なかなかなの人員構成というか、まぁ、バランス取れてるかな。

忙しい人が多く、まだ一度に18人そろった事がないので、宿題をやらない人が必ず2名はいます。先生も、大人相手に宿題についてガミガミ言うことなく、その場で考えさせ答えさせるのだけど、これが時間がかかってしょうがない。

周りの生徒も元々我慢できない人の方が多いので上記に書いた通り、本人を差し置いてすぐ答えを言ってしまうのがいつも数名。私の隣にはイラク人の青年がいます。彼は割と物静かで、あまりでしゃばらず、でも少しだけプライドは高いのか、先生以外の人から自分の間違いを訂正されるとちょっとだけ嫌な顔をします。そんな彼でも1ヶ月経った今はだいたい正しい解答をする隣の私にだけは素直に話しかけるようになってきました。そんな彼が昨日、先生に指されて教科書に載っている単語「Spezialisiert」を読めずにいまいした。するといつものように周りからひそひそ声で「シュペ・・」「シュペツィアル・・」「シュペッツ・・・」と聞こえて来たのですが、誰もちゃんと読めていない。

いつもだったら口出ししないようにしていた私も、なんだか周りのひそひそ声につられ、仲良くなり始めたものだから思わず「シュペツィアリアート・・・」と彼の教科書に指さしながら言ってしまいました。

彼は私の言った言葉を信用してそのままコピー。


答えは:シュペツィアリスィアート



・・・間違っていました


しまった〜〜〜!!

奴らと一緒になってしまった〜〜〜!!

でしゃばって間違えた自分が少し恥ずかしかったのと、この瞬間はほぼ全員がひそひそ声で「シュペ・・・」「シュペ・・」「シュペ・・」と呪文を唱えるように言っていた風景を客観的に想像したらなんだか可笑しかったのでした。

みんな、真剣なのと、「私は解る!」と自信満々だったのだなー・・と。

そして、私もそんな心理に陥って・・やっちまいました。


オーストラリア人の仲良しクラスメイト:ナタリーが作って持って来てくれたハロウィーンカップケーキを、昼休みにほおばりながら1人心の中で笑っていたのでした。調子に乗るといつもこうだ。ははは。


2009年10月16日金曜日

おい〜〜〜!!ヘレン!!

ヘレンとは、語学学校のクラスメイトの事です。

昨日は粉雪がかすかに舞うくらいで、とっても寒い一日でした。急に風邪を引いた人も多く、クラスはいつもの半数程。あとから数人バラバラと入って来たのですが、授業も中休みにさしかかった頃、あのヘレンが最後に登場したのです。彼女が入って来た途端、先生の顔が笑顔ではあったものの、若干戸惑っているのがわかりました。
というのも、ヘレンはぜーぜー言いながら教室に入って来たのですが、走って来たのではなく・・・、どうやら風邪を引いているのに無理して教室に来た模様。充血した涙目に鼻からはくしゃくしゃになったティッシュを離せず・・という状態。

日本だったら、「大丈夫?」とか、「風邪でつらいのに来るなんて大変だね〜偉いね〜」といった感じで迎えるだろうけど、ここはドイツ。「何故来たの?」「移るじゃんか」といった感じでまったく歓迎されないのです。ただの風邪でもほぼ、インフルエンザ扱い。会社でも、風邪を引いても無理して出勤する人を気遣うそぶりはするけど、心の中ではとっても迷惑に思う人が多いとか。しいては、はっきりと「来ないで欲しい」という人もいるみたいです。
そう。堅実な国民性なのです。無理されるより、風邪を引いたならまず治す事に集中してまた100%になって戻ってくる方が感謝されるのです。

と、言う事で話はヘレンに戻ります。
ヘレン:「昨日から風邪を引いちゃって・・」
先生:「それは大変だね。無理しちゃだめだよ。つらいなら帰りなさいね。」
ヘレン:「大丈夫です。」&くしゃみ

ヘレンが席に着き授業は再開されました。クラスの席は先生を上部にしてUの字で形成されています。
私は先生と向き合う席に座り、ヘレンはちょうど他のクラスメイトたちと向き合う席に座りました。
彼女とはクラスメイト一人をはさんでいて、結構近い。ヘレンが授業中何度もくしゃみを繰り返し、私もその射程範囲にいました。他のクラスメイトはみんな口々に「無理しないで帰りな。宿題は後から手伝ってあげるから。」みたいな事を言い、彼女も本調子ではないため帰る事を決断。滞在時間20分。ノートを書き写せるだけ書き写して帰って行きました。
彼女が帰った途端、先生は窓を開けて換気。こんな行動を見るとすごく冷徹に思えるかもしれないですよね。でも、これは他の人たちを健全に保つために必要な事なのです。私もドイツに来てから風邪を引いたらマメに換気をするようになりました。

換気もしたし、大丈夫だと思いきや、先生と他のクラスメイトが急にくしゃみを2・3回、私も心なしか鼻の奥がむずむず。これは心理的な問題だね(笑)・・と心の中で思いました。が、しかし・・・ヘレンがくしゃみをしている最中、飲みかけのコーヒー(これも射程範囲にばっちり入ってた)を口にしたのがまずかったのかな、家に帰ってから手洗いうがいをしたのに急に喉の調子が。
おい〜〜〜〜〜〜!!ヘレン〜〜〜〜!!絶対に奴だ〜〜〜!!

せっかくの週末が、とほほです。

ま、いっか・・・・じゃないっつーの!!

2009年10月15日木曜日

初雪が降りました。

二日前からいきなりぐーんと寒くなりました。まだ10月中旬だというのにもう初雪です。
気温も現在2℃。夜は-1℃くらいになるとの予想。
と、いってもミュンヘンは山の気候並みにころころ変わるので明日いきなり暖かくなるかもしれず、とっても風邪を引きやすい時期でもあります。急に寒くなったので、これで天気が続けば今年の紅葉は美しい事間違いなしですね。日本の紅葉は息を呑むくらいに綺麗だけど、ドイツの紅葉も負けずと味があって綺麗なんですよ。どちらかというと深紅な感じかな?
写真を撮ったらアップしますね〜。

去年は雪がとても少なかったので今年の冬はもうちょっと降ってくれるかな?なーんて、わくわくしながら冬を迎えようとしているDALAでございます。

冬、だーい好きです!
空気は澄んでいるし、寒さが気持ちを引き締めてくれるし、白い息が綺麗だし♪

10年ぶりに再開したスノボは去年、今年と、出産・子育てで行けそうにないけど来年は絶対にいってやるぞ。

2009年10月8日木曜日

「ま、いっか。」〜ドイツ語講座スタート編〜

ミュンヘンに引っ越してからまる1年が発ちました。先月から旦那さんが育児休暇を取ってくれたものの9月は結婚式の準備と後片付けでほとんど時間がなかった。
で、10月に入りやっと落ち着いて来たのでドイツ語コースに通い始めたのです。

私の通う語学学校は近所にあり、徒歩10分強。ミュンヘン中央駅からも近く郊外から来る学生もいます。名前を:Prisma e. V. sprachschuleと言います。英語名:Prisma e. V. Language school.

立地柄、中東系と東欧系の学生が多いです。クラスで日本人は私一人。東洋系もなし。他のクラスには何人かいるようですが日本人は今期はいないようです。学費は1時間4ユーロ弱と、他の語学学校に比べてだいぶ安い。(他の学校は1時間10~25ユーロ)
私はドイツ人と結婚しているためビザの関係でIntegration courseという移民プログラムを受ける権利があり、同じ授業を1時間1ユーロという価格で合計600時間まで受ける事ができます。正規の学費との差額はドイツ政府がまかなってくれるというとてもありがたい制度です。
Integration courseについては後日改めて詳細を書きますね。

で、本日がクラスの初日でした。教室に入ってみると、満席になりつつあり、空いてる席は3席。特に何も考えずに入り口から一番近い席にとりあえず座りました。私のすぐ隣にはアフリカから来た40歳の女性。(仮名:ヘレン)お決まりの自己紹介を全員終え、「さて、教科書を開きましょう」と、先生。
ふと見るとヘレンが教科書を持って来ていないではないか。クラスの中でヘレンだけが教科書を持っていない。勿論、隣の私が自分の教科書をシェアしましょうかとオファー。
授業が始まるとヘレンは集中し始めました。先生の言う事に慎重に耳を傾けるものの、どうやら先生が教科書のどの部分を指して言っているのかついて行けてないよう。
一応、私も手に持ったシャーペンで、「ここだよ〜」といった感じで教科書をさしていたのですが、彼女は全く無視。

どんどん集中モードに入るヘレンが取った行動は・・・

・・・・

ずりずりと私の教科書を自分の方へ引き寄せて行ったのです。端から見ると彼女の教科書を私が横からのぞいている状態。

・・・・

えっと〜、それ、私の教科書なんですけど。

やきもきし始めた私は、どうやったら丁重に教科書を取り戻すかという事を考え始めました。
ヘレンは、教科書の下へと潜り込んだ自分のノートにメモをとる時になると、今度は教科書を私の方にどけてノートに集中するのです。そして私は彼女がどけた瞬間、自然な感じで教科書を自分の方に戻す。
で、また教科書を先生が読み上げるともぞもぞと私の方に寄って来て、またずりずりと教科書を自分の(ほぼ)目の前まで引き寄せる。

そして教科書にメモを書き込みそうで書き込まない彼女の鉛筆さばきが気になる事この上なし。
授業開始から2時間の間、ずっとこんな事の繰り返しをしているうちに心の中で、「おい〜、勝手に変なメモ書き込まないでくれよ〜・・(いらいら)」なーんて思うようになりました。

それから私のマイナスな妄想が暴走し始めたのは言うまでもありません。前半のクラスが終わって20分の休憩に入り、他のクラスメイトが勉強道具を置いて外に出て行くのに、ヘレンだけ教科書に釘付けで一向に席を立たないのです。
今思うとそんな訳ないんだけど(笑)、その時は、
「これで私が外に出て休憩から帰って来たらこの教科書が彼女の物になっているなんて事はないかな?教科書に名前を書いておけばよかったなぁ。」
「口論になった時には証拠のレシートが必要だな。はて、持って来たっけ?いや、持って来てないや」
「なんで依りにもよってこの席に座っちゃったんだろう。」

・・・なんて、1分もない間に色々な妄想が頭を駆け巡り、集中するヘレンの横で私も席を離れられないでいました。

で、どうにも不安なので彼女に、「せっかくの休み時間なんだからコーヒー飲みに行きましょう。」みたいな事をいって彼女を教室から追い出したのです。。。。教科書はどうしようかと思ったのですが、自分の行動がなんとなくケチに思え、とりあえず勉強道具一式は机の上に残したのです。

コーヒーに誘ったのに彼女とはぐれ、結局1人で外へ。
外の空気を吸って冷静さを取り戻した私は、自分の小さな被害妄想がどうにも滑稽に思え、1人で笑ってしまいました。
「てゆーか、10ユーロちょっとの教科書じゃん。なんでそんなケチな事を考えているんだ?彼女が私の教科書にメモを書き込もうがどうしようが、大した事じゃない。書かせればいいだけの話。アホか?!っつーの!!」と、自分自身を諭してみた。

教室に戻り席に着くや否や彼女がバナナチップを食べながら外から戻って来ました。授業がすぐ始まり、教科書を開くと相変わらず自分の目の前に引き寄せる彼女。どうやら近眼らしいと納得し、目のいい私は横からのぞいても特に問題ないし、ま、いっか。(笑)
極めつけは、バナナチップのかすをぺろぺろと舐め取ったその指で教科書のページをめくる。
素敵なお友達の印(指の後)を残してくれました。

ま、いっか。(笑)

明日は教科書持ってくるかな〜? (笑)

持ってこなくても・・、ま、いっか!(笑)

2009年10月3日土曜日

ウェブサイトデビューしました。

ページ作成が全く進みませんが、ウェブサイトデビューしました。

ある程度作り上げてから公開しようと思ったのですが、だいぶ先の話になりそうだったので、少しずつ組み立てて行く事にしました。


9月から旦那が育児休暇を3ヶ月程取ってくれたのでこれを機に始めちゃえ〜!!と、大まかなレイアウトだけ作ってそそくさと公開したものの、後から後からアイデア浮かんでくるので変更の繰り返し。肝心の中身がまだまだなのです。その上、ドイツへ引っ越し→出産→子育て→結婚式決行→語学習得・・と、主婦になったのに、この1年間で周りの環境がめまぐるしく変わったので思っていた程時間が取れない。

訪れて下さる方は見たらわかりますが、MusicのLayback, Lounge以外、ほとんど空っぽです。すみません。


日々、精進して参りますのでふとした時にこのブログとウェブサイトに遊びに来てもらえると嬉しいです。これからもどうぞよろしくお願いします。


ウェブサイト→ www.dalainemikami.com